メーカー・企業

多品種少量生産グッズのWebデザインシステム開発

AI研究開発

Webシステム開発

オンプレミス環境

サマリー

多品種グッズを展開するメーカー向けに開発したWebベースの入稿支援・自動生成システムです。
ブラウザ上でデザイン編集・プレビュー・入稿が完結できる環境を構築し、アクリル製品など特有のカットラインや白版データの生成を自動化。
入稿確認やデータチェックにかかる工数を大幅に削減し、少量多品種生産体制に最適化された仕組みを実現しました。

背景

グッズ製造業界では、トレンドや季節によって商品ラインナップが頻繁に入れ替わる中、**「多品種・少量・短納期」**が求められています。
一方で、商品ごとに異なる入稿仕様やレイヤー構成(例:カットライン・白版など)を持つため、データチェックの工数が増大。
特にアクリル商品では、人手による確認・修正の負担が大きく、ミス発生のリスクも高いことが課題となっていました。

提案方針

以下の3点を柱とするシステム構成を提案しました。

  1. テンプレート自動展開機能
     SVG形式のテンプレートデータを登録するだけで、Web上で商品ごとの入稿画面を自動生成。
  2. レイヤー自動生成・プレビュー機能
     アップロードされたデザインから、印刷に必要なカットライン・白版などのレイヤーを自動生成し、確認用プレビューを自動作成。
  3. 印刷機対応フォーマット変換
     生成されたデータを各印刷機の仕様に合わせて最適な形式にフォーマット。入稿から生産までの流れを自動化しました。

これにより、担当者が商品ごとにカスタマイズ作業を行う必要がなく、商品追加や更新が容易に行えるWeb基盤を実現しました。

活動内容

  • 開発環境構成
    フロントエンドにはAngularを、バックエンドにはPython + Djangoを採用し、クラウド上でスケーラブルな処理環境を構築。
  • 機能実装
    • テンプレート登録から商品ページ生成までの自動化
    • 入稿データ(SVG/PNG)の解析と白版・カットラインレイヤー自動生成
    • 確認用プレビューのリアルタイム描画
    • 印刷ライン連携のためのファイルフォーマット変換・ジョブキュー実装
  • 運用支援
    クライアント側担当者が自社で商品テンプレートを追加できるよう、管理画面を実装し運用負担を軽減。

結果

本システムは2024年にリリースされ、現在までに約20種類の商品テンプレートを展開。
システム上では1週間あたり2,000件超の処理を自動化しており、入稿確認業務の大部分を省力化することに成功しています。
これにより、担当者の作業負荷削減と同時に売上の向上にも寄与
今後は、より多くの製品カテゴリへの対応と、外部ECプラットフォームとの連携拡張が予定されています。